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ここへ来た理由を考えた

物質面での豊かさ】を追求した20世紀が終わり、21世紀は【見えない豊かさ】に向かう時代ではないかと、思っています。【見えない豊かさ】とは、お金では買うことのできない豊かさです。地域にしても人や起業にしても「そこにしかないもの=特異性」「どこにでもあるが、そこにはない」すらも「特異性」となり、「他と違う」ということは、これからはますます価値を高めてゆくことでしょう。

 ここ鹿児島県には、豊かで美しい海や山や川や美味しい空気と水があります。お金を積めばテーマパークやショッピングセンターは作ることができるかもしれませんが、ここにある自然の豊かさ・美しさは、どんなにお金を積んでも同じように作ることができない特別な宝物です。

 沢山の国や町を巡る私たちの芸術活動の中で、「どこにでもあるきれいな近代ビル」よりも「その土地にしかない歴史と自然」を高く評価する人々に沢山出会い、私たちが当たり前のように思っている日本の文化風習が、世界では素晴らしい貴重な宝物のように評価されるということを知りました。

 こちらの方々が「ここには何もない」というのは、「都会にあるモノが何もない」というだけで「ここにあるものは都会では見つからない」という逆の物差しで世界を見た時、私たちは世界の何処よりも大きな可能性をこの地域に感じました。

 人間の想像力が形に現れる あらゆる芸活動術には、風習や文化や国の壁を越えて、人と人を、創造的につなぐことができる力を持っています。中でも、私たちがライフワークとしているダンスや音楽には、言葉も材料も必要としない、「今」「ここ」で見えないエネルギーを創造することができます。

 【見えない豊かさ】の時代に、気骨のある歴史を持つこの大隅半島、大きな見えない可能性のあるこの地域で、人やモノや文化を、国や言葉を越えてつないでゆく創造芸術活動をして行く先に、どのような世界が立ち現れるのか。。。それを見たいと思っています。


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2012年3月11日、お台場〜徳島経由で北九州に上陸しました。
太平洋沿岸沿いの航海から見る日本は、美しい国でした。

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祖母が最期まで暮らした集落を流れる大隅半島荒瀬川。


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美しい春の大地と空




by osumiart | 2012-04-03 15:34 | 思考 thoughts
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